日本の演劇は3種類
能と狂言を合わせたもの
昔からある日本の伝統芸能中には、能楽という演劇があります。
ただ能楽というのは、能と狂言という2つの演劇の総称で、国の無形文化財とユネスコ無形文化遺産に登録されています。
能は、昔は伝統芸能を指しているわけではありませんでした。
猿楽が流行り出した頃に、主に猿楽のことを表す際に能という言葉が使われるようになったと言われています。
能はお面を被って演技をしますが、一方で狂言は一部の役ではお面を被らずに演技をします。
その時は会話劇や喜劇が多く、楽しい内容で民衆たちの間で人気がありました。
ちなみに上手や下手、打ち合わせといった言葉は今では当たり前のようにみんなが使っていますが、もともとは能で使われている言葉でした。
歌舞伎や人形浄瑠璃
江戸時代になると、歌舞伎が民衆の間で流行りました。
これも日本の伝統芸能で、今でも人気がある演劇です。
歌舞伎というのは、派手な見た目や行動をしている人を指す言葉で、さらにそのような人の動きを取り入れた歌舞伎踊りが発祥だという説が有力です。
歌舞伎も日本の重要無形文化財や、ユネスコ無形文化遺産に登録されており、世界からも注目されています。
人形浄瑠璃は、簡単に説明すると人形劇のことです。
三味線と浄瑠璃に合わせて人形が動き、物語を進めていきます。
こちらも江戸時代に流行した演劇で、主に大阪で演じられていました。
今でも大阪では人形浄瑠璃を見られる場所がたくさんあり、劇場の年間来場者数は約10万人で、年々増加しています。